宇検だより– category –
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夏の終わりに
いつもいつも通る夜汽車、静かな響き聞けば、遠い町を思い出す・・・♪ 子どものころの歌「夜汽車」である。この歌を聞くと、汽車の窓から暗闇を見つめている旅人の姿や、山の向こうの行ったこともない遠い町の様子を、子ども心にも思い浮かべることができ... -
すぐ、やろう
今から50年ほど前、千葉県の松戸市役所に「すぐやる課」なるものが登場した。この珍妙とも思える名前は、決してスローガン的なものではなく実務を担う現実の「課」である。いったい何をするセクションかと当時はかなり話題になったと記憶する。 設立の目的... -
新型コロナ闘病記 ?
粗野、頑丈にできているえびおじさんだが、遂にと言うべきか、やっぱりと言おうか、5月の終わりに新型コロナに罹(かか)ってしまった。これまで3年間、無事にやりおおせてきたのに、新型コロナが5月8日に5類に移行したことで油断してしまったようだ。確... -
スケベムシの季節
数年前のことである。養殖場の屋外の作業場で仕事をしていた女性が「きゃあ!スケベムシが・・・」と叫んだのである。何のことかと近寄って女性に尋ねてみると、小さな虫が女性の耳の中に忍び込んできたらしい。妙齢<?>の女性がこのような言葉を口にし... -
焼内湾岸道路
2023-04-20 東京湾に沿って「東京湾岸道路」という道路がある。交通情報などでよく耳にするので馴染み深いことと思う。片や、えびおじさんの住む奄美大島・宇検村にも湾岸道路が存在する。もっとも、こちらの方はえびおじさんが「湾岸道路」と勝手に決めつ... -
ひねもすのたりと・・・
2023-03-30 3月13日からマスクが外れて、相手の顔をまじまじと見ることが多い。口には出さないが、「おお、この方はこんな顔だったのか!」と少し当惑する。当然、相手もそのように思っていることだろう。あらためて初対面のような挨拶を交わす。 子どもの... -
白いばら
白いばら 今から50年ほど昔に「国境の白いばら」という歌があった。反戦歌である。 国境警備に当たっている年寄りと若者の2人の兵士が国境を挟んで仲良くチェスを楽しんでいた。あたりには野ばらが香っている。ある日、このふたつの国同士が戦争となり若... -
昭和は遠く・・
2023-01-30 エビ詰めの作業をしながら伊東ゆかりの歌を拝借して「あなたが噛んだ小エビが痛い・・・♪」と呟いていたら、若い従業員から怪訝な顔をされた。50年以上前の昭和の歌である。小指を小エビと言い換えるシャレなのだが、彼らは、歌はもちろん、伊... -
すごい人
2022.12.08 すごい人がいるものだ。大谷翔平選手も勝みなみ選手も凡人には手の届かない存在だが、えびおじさんの知り合いのSさんもそんな人である。今年40歳のSさんは、生まれてこの方、歯医者さんに一度もかかったことがないというのだ。いや、1度はあ... -
横書き & 縦書き
2022-11-11 横書きの文章と縦書きの文章とでは、読むときの理解や感動が違うのだろうか。と思ったのは、最近の新聞記事を読んでのことだった。 新聞週間にちなんで、活字を読むことの大切さを訴える女性タレントのまったく同じ文章が、a新聞は横書き、b新... -
台風の季節
2022.09.29 台風11号は突拍子もない行動を取って沖縄付近で鋭角に反転した。まるで、何かに驚いて慌てて引き返す動物のようである。例えば、ハブに出会ったネコ。ピョンと飛び上がって一目散に逃走する姿が想像できる。ネコは長いものが苦手らしい。 緩や... -
夏休み
2022-08-18 例年にも増しての酷暑である。以前にも書いたが、えびおじさんは小学校時代の夏休みの日記に「今日は30度に上がって暑かった!」と記した記憶がある。昭和30年代の日本の夏の暑さは、高くても28度か29度で、たまに30度か31度を記録していた。え... -
答えは「ラジオ体操」
2022-06-09 ひと月ほど前から胸のあたりが重い。重苦しさが周期的にやって来る。大ざっぱな性格だから「心の病」はあろうはずもないし「老いらくの恋」などの色恋の悩みも縁遠い。重苦しさは精神的なものではなく、まさしく肉体そのものに基づくものだ、い... -
TENAGAEBIS ARE GO
2022-07-11 まるで、戦闘機が空母から発艦する直前のようである。そして、昭和40年代のテレビの人形劇の「サンダーバード」のイメージとも重なる。 そういえば、人形劇の「サンダーバード」は、番組のテーマ音楽もカッコよかったが、分らないことがひとつ... -
鉄人28号と鉄腕アトムとドラえもんがいたら
2022-05-13 今から60年前の昭和30年代は、テレビもあまり普及しておらず、情報や娯楽は新聞やラジオそして雑誌からだった。小学生だったえびおじさんたちの話題はもっぱら月刊誌の漫画だった。男子に人気があったのは鉄人28号と鉄腕アトムで、学校帰りの田... -
ガジュ・マル子の嫁入り
2022-04-06 自分のことばかり書いてきたので、今回は宇検村のことを書いてみたい <本来はそれが目的なのだが・・・> 宇検養殖の敷地の隅っこに植わっていたガジュマルの樹が、道路の拡幅( かくふく )工事のために移転を余儀なくされ、このほど、およそ... -
春の香り
2022-03-24 冬の寒さに閉ざされていた庭にもようやく春がやって来た。この季節はそこかしこに春の香りが溢れている。 梅の花が芳香を放っている。白い花は香りを持つ。花粉を媒介してくれる虫たちが白い花には気づきにくく、そのために香りでおびき寄せる... -
年賀状
2022-02-03 「お年玉付き年賀はがき」の抽選結果を新聞で確認して、12月から続いたえびおじさんの「 年 賀 状 狂 騒 曲 ♬ 」が完結した。 季語辞典には「春」「夏」「秋」「冬」とともに、独立して「新年」の項目をしつらえてある。日本人にと... -
お正月
2022-01-21 1月も10日を過ぎると年初の清新な気分は薄れてしまい、あれをやる、これを実行するといった決意もすっかり忘却の彼方である。自身の「凡」なることを改めて実感する。世の一流と言われる人たちは意志が強く決意を持続させる、もしくは決意する... -
古希日和 こきびより
2021-12-22 高校の同窓会があった。古希同窓会である。500人いた同級生のうち集まったのは60人余り。還暦の時が100人強だったので約半分である。新型コロナが外出や集まりを妨げたようだ。 乾杯の役目を任されたので、これは困ったと、前もって「古希」を...
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