サンタクロースはどこからやって来るのだろう? 北欧のフィンランドにサンタクロース村があるそうだ。フィンランドは寒くて遠いところだ。日本とは数千キロも離れている。日本にやって来るにはトナカイのそりで何日もかかるのだ。
宇検村の宇検集落に向かうのは4人のサンタクロースたちである。宇検集落は子供たちの数が多いので、とても1人では間に合わないのだ。4人の名前はサンタクロース語で、Hydeyony<読み方 ヒデヨニー>、Mattoshiny<マットシニー>、Yachtny<ヨットニー>、Futerny<フータニー>である。サンタクロース語では名前の語尾に「ny ニー」が付くという。
長旅の末にサンタたちはようやく東京にたどり着いた。そしてさらに、南の島、奄美大島の宇検村の宇検集落をめざす。
クリスマスの日の夕暮れ時である。だいぶ暗くなってきた。サンタたちはトナカイの引くそりに乗って宇検集落の上空に到着した。寒いフィンランドからやってきた4人にとってここはかなり暖かい。
サンタたちは特別の演出をする。まずは近くの枝手久島(えだてくじま)に降りる。小さな島ながらここには小高い山がある。そりはサンタクロースを乗せて空からふんわりと降りてくる。背負った大きな袋は子どもたちへのプレゼントでいっぱいだ。ゆっくりゆっくりと気をつけて枝手久島の山頂に降り立つ。以前、友だちになったケンムンたち<奄美の妖怪 「怪のもの」が語源>が今夜はいない。魚とりにいったようだ。ケンムンは魚が好物で特にタコが大好きなのだ。
そして・・・ 枝手久島から小舟に乗り込んで宇検集落の港に向かうのである。サンタは空からやって来ると思い込んでいた子どもたちは海からの訪問にビックリである。
枝手久島から集落の港までは数百メートル。青いイルミネーションに彩られた小舟が近づくと、港で待っていた子どもたちは大喜びだ。赤ちゃんから中学生までおよそ20人の子供たちである。クリスマスの音楽に合わせて踊り出す小さな女の子もいる。サンタは子どもたち1人ひとりにプレゼントを手渡していく。
4人のサンタは毎年やって来ている。子どもたちの喜ぶ姿が忘れられないのである。子どもたちがもらったプレゼントは何だったのかな。お菓子か、おもちゃか? 子どもたちは、今夜は楽しい夢を見ることだろう。そして、明日は、みんなでサンタの話をするのだ。
子どもたちとの記念撮影も済ませたサンタたちはそろそろ帰る時刻だ。でも、その前に、心優しい村の人が準備してくれた食事で腹ごしらえである。そして、やはりというべきか、出された焼酎で暖を取っているうちに眠ってしまったのである。う~ん、出発は明日の朝になりそうだ。そういえば、確か、去年もそうだったが・・・ トナカイはゆっくりと体を休めて草を食べている。 ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る・・・♪ <えびおじさん>

サンタが海からやってきた

子どもたちと記念撮影
