活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

マスクマン

2020-07-02

世の中、街を歩いていてもマスクの人ばかりである。マスク会社員やマスクレディ、マスクチャイルド、マスクおじさんにマスクおばさん。えびおじさんもマスク姿だ。犬のマスク姿はまだ見ていないが。

先日、街なかで見知らぬ女性から挨拶をされた。双方、マスク姿である。見覚えがない。どうも女性の見まちがいだったようである。

マスクで口元が隠れていても、目を見れば相手を認識できるものと思っていた。いわゆる、目は口ほどにモノを言う、である。しかし、目だけでは分からないケースも多く、目は決定打ではないようだ。

マスクを外してみて初めてその人と認識できるケースが、今度のコロナ禍でいくつも経験した。ということは、目だけでなく、口元も大事な役目を果たしているということになる。そして、どちらか片方ということではなく、どちらも不可分の存在なのだろう。目は口ほどにものを言うが、口元も雄弁に自分を主張しており、双方に、その人の持つ感情が豊かに宿っているのである。

そんなことを考えていたら、知りあいが「口元は人間の本性を示す」と教えてくれた。への字に曲げた口は不満の象徴であり、きりっと真一文字に結んだ口は相手に好感をもたらす。話す中身もそうだが、口元の表情でその人の知性まで分かるという。また、ある女性は「口元で会釈する」と言う。新型コロナのせいで、口元をマスクで覆う日々だ。口元という潤滑油を失って社会での関係はうまくいくだろうか。

このように、目や口元は人間関係で重要な役目を担っていそうである。話は脱線するが、鼻はどうだろうか。鼻は顔の美しさをつかさどるといわれる。確かに欧米人の高い鼻はうらやましい。芸術作品を見る思いだ。ところで、あるギリシャ在住の日本人女性が鼻が低いことを悩んでいた。ギリシャ人の夫に「日本に帰って鼻が高くなる手術を受けてくる」と相談したら、「そんなことをしたら離婚する!」とキツく止められたという。女性が言うには、無いものねだりだそうで、かの地には、高い鼻に飽き飽きしている人もいるようだ。「鼻、高きがゆえに尊からず」である。

マスクには、仮面の意味もある。仮面舞踏会や、仮面夫婦、古くは月光仮面である。マスクをつけて誰にも気づかれないと思うと気持ちが大きくなってしまい、ついつい大胆な行動を取ってしまいそうだ。現に、銀行強盗や過激デモの参加者がマスクをしているのは、そういった気持ちもあるのだろう。そこには、フェイクニュースが横行するインターネットの匿名性にも共通するものがある。

顔全体を覆う方が感染対策には万全だから、そのうち、そんな新しいマスクが出てくるかもしれない。フェイスシールドもそうかもしれないが、いっそのこと、ジム・キャリー主演の映画「マスク」や「タイガーマスク」のように、人格を変えてしまう願望<?>を叶える、なんてものが出てくるかもしれない。

えびおじさんはどんなマスクで変身しようか?  甘~~い アラン・ドロン マスク   下心、見え見えか!

マスクをしなくてすむ日々が早くやってこないかなとも思うが、そうなったとしても、これからはマスクをすることが日常の風景になりそうな気がする。

<文:えびおじさん>

ナスクマン

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