活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

雨に唄えば ♪

2019-05-15

5月14日<火>に奄美が梅雨入りした。去年より13日早く、平年よりは3日遅いとのことである。全国で最も早い梅雨入りだが、奄美が沖縄よりも先になったのは2年連続である。まもなく沖縄もそして九州本土も梅雨入りとなるのだろう。奄美の梅雨明けの平均は6月末だから、これから、ひと月半は雨の季節である。それにしても、沖縄よりも先に奄美が梅雨入りするというのはどういう訳だろうか。以前は、きちんと順番通りだったが、10年ほど前からおかしくなってきた。同時か、奄美が早いかである。さまざまな異常気象が頻々と発生しているが、これもそのひとつであろうか。

日本は四季に恵まれていると言われる。一方で、ほぼ40日も続く雨の季節を無視するわけにはいかないから「五季」とすべきだという意見もある。しかし「ごき」の語感が少し邪魔をするのだろう、この話をしても私の周囲はなかなか頷(うなず)いてくれない。

以前、バラエティ番組で、日本在住の外国人が「日本の季節の中では梅雨が好き」と発言した。テレビを見ていた私も、出演していた日本の女性タレントたちもちょっと驚いた。日本では、雨の季節をとかく疎ましく思う傾向がある。もちろん農家にとっては大切な恵みの雨なのだが。

その外国人は乾燥地帯の出身で、好きの理由として「雨に生命力を感じる」とみごとに応じた。おそらく1年を通じて雨の少ない単調な土地柄なのだろう。変化に富み、恵まれた風土に住んでいることををついつい忘れがちな私を諌めてくれた。

まさしく梅雨は生命力を思わせてくれる。奄美の大きな山々に降り注ぐ雨は植物や生き物たちに力を与えてくれるのだ。

梅雨入りのニュースを見ていたら、どの局も、映像に月桃(げっとう)の花が登場していた。白い楚々とした花で、いかにも雨の季節にふさわしい。以前も書いたが、私が惚れている ? 花である。

先日、関西に住む同年代の友人が宇検村にやってきた。初めて見るこの花にやはり心引かれたようだ。花の白さ、葉っぱの気高い香りに感心して、何枚も写真を撮っていた。秋になったら、朱に色づいた実を眺めに来たいとも語ってくれた。

写真は、私が、一昨年に養殖場近くの畑に植えた月桃である。たくさんの雨や亜熱帯の気候に恵まれて、ずいぶん大きくなっている。これは、梅雨入り前の10連休のときの1枚で、花はまだひと房だった。いまごろは、雨空の下、たくさんの花が咲き誇っているだろう。この花を眺めながら、黒糖焼酎を呑めばまさに楽園である。

雨に始まり、花や酒へとつながれば、次は唄の番だろうか。雨がもたらす、奄美ならではの多くの楽しみの到来である。   (文:えびおじさん)

月桃の花 ( 左から伸びるのは友人の手    撮影のため花を寄せてもらった 右上はこれから咲くつぼみ )

 

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