活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

ドラゴン&タンカン(恐竜と怪獣の戦い、ではありません)

2018-11-16

南の島、奄美大島はフルーツの島である。亜熱帯の気候が幸いして、さまざまな種類の南国のフルーツが楽しめる。

だいぶ涼しくなってきたが、ついこのあいだまでは、夏の味覚ドラゴンフルーツが私の食卓を賑わしてくれた。私は、このドラゴンが大好物である。赤と白がある。どちらもおいしいのだが、どちらかと言うと、淡白な白が好みである。ドラゴンが宇検村の市場に出回るのは3カ月ほどだが、市場にある限りは毎朝のように口にする。淡白な味わいが、前夜、呑みすぎてグチャグチャになった胃や腸の掃除をしてくれる(ような気がするのである。)

このフルーツはサボテン属で、花は月下美人にそっくり。それこそ一夜限りの花である。本土ではまだあまり馴染みがないフルーツかもしれない。宇検村には、本格的に栽培している農家もあるが、おじいちゃんやおばあちゃんが庭先で栽培して市場に出しているケースも多い。

赤と白の2種類だけかと思っていたら、最近、ブラジルに旅行に行った人の話を聞くと、かの地にはピンクも黄色もあるらしい。この二つもぜひ試してみたいものである。かなりの甘さとも聞いた。どなたか栽培を始めていただきたい。

ドラゴンはもう終わったが、これからは柑橘類の季節である。そのなかのひとつにタンカンがある。ポンカンとネーブルオレンジの掛け合わせである。このタンカンも大好物である(好物が多すぎる)。

モノの本によると、タンカンの原産地は中国南部らしい。漢字で「桶柑」の字があてられている。中国で行商人が木桶(きおけ)で持ち歩いたというのが由来とされている。う~ん、この光景は絵になりそうだ。

しかし、「タンカン」とは、何とも心地よい響きである。タンカンと聞くと、日銀短観を思い浮かべる方もいるかもしれないが・・・  語感の良さに負けず中身もすばらしい。剥(む)いてみると、ほれぼれするほど身がきっちり詰まっていて、まず、当たりはずれがない。なんだか、得をした気分になる。そして、まことにジューシーである。みかんの王様と呼ぶ人もいる。

宇検村での収獲は2月頃だから、今のこの時期は、まだまだ青い。しかし、青いながらも枝枝に鈴なりである。この風景もみごとである。車を走らせながら、道路脇の見知らぬ農家のタンカンの生(な)り具合を確認し、豊作を祈っている。

タンカンの生産量は鹿児島県が全国一で87%のシェアを誇る。気候・風土がぴったりなのだろう。鹿児島本土でももちろん栽培されているが、屋久島と奄美群島が大きな産地である。今年の春、奄美と屋久島の人が集まってのある会合で、奄美と屋久島、どちらのタンカンがおいしいかと酒の上での論争(?)が始まったという。そこではなかなか決着がつかず、後日、双方が自慢のタンカンを贈って味を確かめあったそうである。屋久島の山々の裾野に広がるタンカン畑、一方、こちらは湯湾岳を望むタンカン畑、郷土色満載の決戦風景である。どちらに軍配が上がったか結論は聞いていない。柑橘系のおいしさは、日照時間や寒暖の差が影響するという・・・  う~ん、どうだったのだろう。

さて、フルーツももちろんだが、私たちの宇検養殖場も、まもなく取り上げの季節を迎える。相次ぐ台風の襲来にもめげず、車えびたちは元気いっぱいである。フルーツとともに、ぜひ、試していただきたい。(文:えびおじさん)

ドラゴンフルーツ 大人のこぶしくらいの大きさです。

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