活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

猫や犬や。

2017-12-25

ずいぶん前の話になるが、東京に単身赴任中の友人が、突然、猫を飼い始めた。なんでも、医者から「テレビに向かってしゃべり始めたら、精神的に不安定になっている証拠だ。動物を飼いなさい。」と脅されたらしい。

聞けば、彼は単身の寂しさからテレビが友達(もしくはそれ以上)になってしまい、いつのまにか画面の人と会話をしていたらしい。本人もそれに気づき、医者に相談した。そして医者の処方通り、ペットショップで猫を買ってきた。それ以来、「猫」、つまり生き物と会話するようになった。友人は元通り精神的に安定してきた。彼がこの猫とどんな会話をしたか知る由もない。ひょっとしたら夫婦以上に親密だったのかもしれない。

猫は、それ以来、ご主人様と行動をともにして、ご主人様の地元にやってきた。今、友人は社長に納まっている。猫は「猫大明神」だったのか、はたまた「長靴をはいた猫」だったのか。この猫は、ご主人様のサクセスストーリーの重要な部分を担ったのかもしれない。東京生まれの猫は、今やネコ標準語を忘れて地元のネコ語を操っているという(笑)。

私は犬を飼っている。ミニチュア・ダックスフンドだ。だが、この犬は、友人の飼っているネコと違って、私に何の御託宣も垂れてくれない。ひたすら、食べることに関心があるようだ。私は、悪いと分かっていながら人間の食べものを少しやっている。なんでも食べる。好き嫌いがない。ミカンや生野菜も大好物だ。食べさせながら、日本語(鹿児島弁)を教えている。私からの一方的な会話だが、妻とのそれよりも濃厚かも知れない。しかし、こちらからのいくつかの言葉には関心を示すが、自ら喋り出す気配はない(ずっとないだろう)。特に秀でた芸もない。ないない尽くしの、かわいさだけの犬なのだ。

さて、来年は戌年。犬が主役だ。ところで、最近の新聞によると、猫のペット数が犬を逆転したとのことだ。住環境の変化がもたらした結果という。劣勢(?)の犬だが、犬は干支に名前を連ねている。猫はそうではない。来年は、再び、逆転するかもしれない。犬は人間との親和性もあり社会性の高い動物といわれる。安産の象徴でもある。また、お話の世界では、「桃太郎」のお供をして華々しい活躍をしたり、「花咲かじいさん」では花を咲かせて、おじいさんを喜ばせている。現実の世界でも、来年は「ここ掘れ、ワンワン」と、私たち人間を導いてくれることと思う。きっとそうだろう。(文:堀之内)

写真:遊びに来た近所の猫たち  何匹、いるでしょうか? (宇検村 久志)

 

一覧に戻る→