活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

しっかり、やっとるか?

2017-12-15

「しっかり、やっとるか?」 養殖場の庭先で作業をしていると、突然、大きな声が聞こえた。びっくりした。振り向くと、大きなマスクをした初老の男性が車から降りて来るところだった。

ひょっとして、弊社のOBか、村のご意見番的な立場の方か。私たちが、ちゃんと仕事をしているのか様子を見に来られたのだろうか。マスク姿だったので、言葉がはっきりしなかったのだが、私には、叱咤激励の声に聞こえた。姿勢を正してどぎまぎしていると、もう一度、大きな声でおっしゃった。今度ははっきり分かった。「出荷は、やっとるか?」つまり「車えびの出荷は始まったか?」だった。車えびを求めに来られた村の方だったのである。「さあ、どうぞ」と、中に招き入れた。

出荷が始まってひと月余り経つ。市場への出荷と並行して、一般の方々への販売も行っている。村の内外から直接買い求めにお見えになる方々も多い。使い途は、正月の準備であったり、遠く宇検村を離れて本土で暮らす家族や親戚への贈り物であったりだ。奄美の味として重宝いただいている。感謝申し上げたい。

養殖場にお見えになったお客様とお茶を呑みながら話をする。いろいろと話題が弾んでなかなか素敵な時間だ。建設会社の社長さんは「公共工事は減ったが、民間の仕事を見つけて頑張っている」と、景気の動向などはものともせず意気軒昂だ。また、ある柑橘農家の方は「来年は、NHKの『せごどん』や、世界自然遺産登録が予定されている。観光客がまだ増える」と期待に胸を躍らせている。事実、奄美市内では、新たにホテルを建設中だし、空港周辺のレンタカー業者は今でも大忙しのようだ。

お見えになるお客様の中には、宇検村に移住なさった方もいる。寒いのが苦手と北海道から来られた方、創作活動は都会とは関係ないと東京から移り住まれたアーティストの方などだ。

公務員にボーナスが出て、村にはさらに活気が出ている。私たちの養殖場へのお客様の数も増加気味だ。宇検養殖も、年末まで大忙しだ。あらためて「しっかり、やろう」の気持ちだ。(文・堀之内)

写真2枚 : トックリキワタ(養殖場のある宇検村の隣の奄美市住用町の民家で撮影させていただいた。奄美でもなかなか見られない熱帯の樹木。)

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