活車えび宇検養殖株式会社

宇検だより

ふたたび、月桃

2017-06-08

奄美は先月の13日に梅雨入りした。しかし、その後、梅雨空らしきものは現れず、日差しの強い日々が続いている。

今のところ、空梅雨の様相だ。北の高気圧がまだ強く、梅雨前線が南に押しやられたままなのだ。奄美から南に約200km離れた沖縄地方はそれらしく降っているようだが、同時に梅雨入りした奄美は雨待ち状態だ。畑が少しかわいそうだ。そうこうしているうちに九州本土や本州のほうが梅雨に入ってしまった。

前回、月桃(げっとう)のことをお伝えした。しつこくも、今回も取り上げたい。

昨年、養殖場の敷地に、近くの道端から小さな月桃を移植したと書いたが、今年は待ちに待ったつぼみが出てきた。全部で7つある。雑然とした養殖場にふさわしくない、落ち着いた風情を漂わせている。笑顔は人をひきつけるという。花も同様と思う。ふだんは花に無縁と思われる男性従業員たちが覗きに訪れる。

月桃の花に芳香はないと、前回、書いた。実は、葉っぱに香りがあるのだ。何ともいえない懐かしい香りだ。ジンジャーの仲間としての真髄はここに秘められていたのだ。奄美ではこの葉っぱで餅をくるむ。若い黄緑の葉よりも、濃い緑の葉のほうが香りが強い。葉っぱには抗菌作用もあるとのことだ。使い途は、探せばまだいくらもあるだろう。

朱色というか緋色というべきか、秋になったら月桃は鮮やかな色の実をつける。こちらにも心ひかれる。この写真は去年の秋のものだ。残念ながら何日もこの色が続くわけではない。自然は刹那の連続だ。だんだん色褪せていく。月桃は、つぼみの時は純白、実の段階では赤と、眺める人を楽しませてくれる。

月桃の花のみごとなこの季節に、弊社の男性従業員が結婚式を挙げた。どうやって口説いたのか、新婦は、月桃の花のような、色白のかわいいお嬢さんだ。男女の組み合わせにはさまざまな表現がある。決して「美女となんとか」ではなく「美男と美女」の正統派の取り合わせだと私は思っている。本人たちのお許しが出たら、次回、この欄に登場いただこう。(文・堀之内)

 

 

写真

敷地に植えた月桃

朝露の野生の月桃

昨年秋 月桃の赤い実。

 

 

 

 

一覧に戻る→